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2021年9月の滑稽句
*今月の特選句・秀逸句以外の佳句を青字で表示しています。

虹二重山峡に雨残しつつ 相原共良
銀河濃し地球引き寄せられてゆく 相原共良
白桃や黴に浸潤されてゐる 相原共良
炎天下流した汗知る洗濯機 青木輝子
定年後風呂めし禁句羽抜鶏 青木輝子
夏バテに期待してますダイエット 青木輝子
夫婦喧嘩の原因不明冷奴 赤瀬川至安
筋トレをやろうと今日も夕端居 赤瀬川至安
蜥蜴カップル叢に潜り込む 赤瀬川至安
唐突に唱(とな)ふ「トマトの糖度十(とを)」 荒井 類
禅寺の墓前にまろしひるの花 荒井 類
香港の蘋果(りんご)かじられ梅雨(つゆ)菌(きのこ)  荒井 類
冷房の百貨店へと化粧して 井口夏子
おかはりはペットボトルに山清水 井口夏子
背負ふもの捨てる勇気や蝸牛 井口夏子
一喜百憂メダルの数とコロナの数 池田亮二
熱帯夜一子相伝の寝相かな 池田亮二
竜宮も荒れて太郎はいとまごい 池田亮二
ラジオ体操またも中止の夏休 石塚柚彩
列をなす向日葵一本そつぽ向く 石塚柚彩
惜別の朝のあいさつ夏燕 石塚柚彩
物好きの走る炎昼ご勝手に 伊藤浩睦
バッハ嫌いテレビ断ちしいて夏休 伊藤浩睦
草取に熱中すれば熱中症 伊藤浩睦
戸を開けて明るき外界冷蔵庫 稲沢進一
向日葵の昼の呟き項垂(うなだ)れて 稲沢進一
星流るあなたは闇の世界かと 稲沢進一
帝国ホテルへ行つた気分のお中元 稲葉純子
森中がかなかなかなのクエスチョン 稲葉純子
ステージは大空演じるは雲の峰 稲葉純子
生身魂四十肩らし若返る 井野ひろみ
夫からの頼まるる些事蒸し暑く 井野ひろみ
高級車車庫にバイクで盆僧来る   井野ひろみ
星涼し疲れきったる己が身に 上山美穂
蝙蝠(こうもり)のお出かけパタパタといそいそと 上山美穂
熱々のラーメンクーラー効かせ食ぶ 上山美穂
猛暑とはうらはらにして月涼し 梅野光子
その声で沼を支配の牛蛙 梅野光子
胃の中につるりと落つる心太 梅野光子
夜長の灯遺影の髪の黒ぐろと  遠藤真太郎
ドリアンを素手でひと口缶ビール 遠藤真太郎
吉野には飯場の歴史紅葉山 遠藤真太郎
あちこちに暑さをちらし鍵さがす 大林和代
聞き返す話でもなし蝉時雨 大林和代
空蝉の隊列飾り桜の木 小笠原満喜恵
ひさかたの話の花に鬼やんま 小笠原満喜恵
縁日の楽しみ何処夏の夜 小笠原満喜恵
レース後に高説を述ぶ文化の日 北熊紀生
百八つ割り切り易き煩悩や 北熊紀生
かき氷上部の圧力強くなる 木村 浩
多島美と石鎚山と伊予みかん 金城正則
空蝉や儚き恋の古賀メロディ 金城正則
悟り切るイエスの如く髪洗う 久我正明
福耳に真っ赤なピアスさくらんぼ 久我正明
老鶯の自然遺産を護りきる 工藤泰子
若人よレモンスカッシュ弾け飛べ 工藤泰子
ぎらぎらのTOKYO燃ゆる夏五輪 工藤泰子
日焼けせし男に早桃売られけり 桑田愛子
コンセントに繋がれている昼寝かな 桑田愛子
匙投げる夏の静かな湖へ 桑田愛子
行商にでてみようかと蟻地獄 小林英昭
鵜飼見て身につまさるる亭主族 小林英昭
蝉声に一樹まるごと乗つ取られ 小林英昭
コロナ禍の五輪応援リモートで 佐野萬里子
海開き出来ぬ海の日カレンダー 佐野萬里子
株の張り目一杯にて稲の花 佐野萬里子
蝿を打つ命は大事と思ひつつ 壽命秀次
九階のエレベーターに蚊を撒きぬ 壽命秀次
端居して付かず離れず端と端 白井道義
まっすぐに青天を衝く立葵 白井道義
そっくりの手配写真やサングラス 白井道義
一族のよく似た顔や盆の月 鈴鹿洋子
太陽に向けて日傘の芯立てる 鈴鹿洋子
子孫繁栄上向き横向き南瓜の花 鈴木和枝
旧姓ならわかる明るくって優しい方 鈴木和枝
ズッキーニ日本人が食しても柔らかい 鈴木和枝
コロナ禍にその日暮しや法師蟬 髙田敏男
陶枕に頭あづける酒の酔ひ 髙田敏男
おでかけはワクチン接種夏休み 高橋きのこ
家族みな後期高齢生身魂 高橋きのこ
アマエビ様よろしくと子の絵日記に 高橋きのこ
夜這星外出ならぬ街をゆく 竹下和宏
盗人萩開き直りて咲き誇る 竹下和宏
秋麗や議員ら帰る下り坂 竹下和宏
おっちゃんが各地区にいて夏祭 龍田珠美
汗拭いて半裸の爺の菩薩めき 龍田珠美
炎昼の資材置き場に迷い込む 龍田珠美
半夏生遊び心に学びあり 田中 勇
座頭市一匹の蚊を斬り落とす 田中 勇
百合の花よせばいいのにプロポーズ 田中 勇
闘ふと言ふがぴつたり梅雨の草 田中早苗
十薬と先端医療を使ひ分け 田中早苗
少しなら夏痩したき二段腹 谷本 宴
誰のためそこに咲くのか水中花 谷本 宴
箱庭の橋の流失する夕立 田村米生
青柿にそれぞれ所有権の札 田村米生
歳時記に夏夕焼の季語がない 田村米生
日盛に皮脂も意欲も焦がさるる 月城花風
酷暑にも戦ひ挑むアスリート 月城花風
夫につゆ取られ薄味冷索麺 月城花風
起き抜けにじじいじじいと蝉の呼ぶ 土屋泰山
暑気払ジベタリアンに咳払い 土屋泰山
鬼灯や五輪を前に青くなり 土屋泰山
逆転の一打に拍手して西瓜 飛田正勝
ワクチンを打つて卒寿の夏帽子 飛田正勝
2DK襖はづして大の字に 飛田正勝
梅雨明を宣言せよと蝉も急く 長井知則
産直のはね出し桃の旨さかな 長井知則
蝉五匹小枝に群れて昼寝だよ 長井知則
おとととと孫追ひかける墓参り 永易しのぶ  
日傘からちらり横顔チャーミング 永易しのぶ  
とりどりのサンダル並ぶ盆休み 永易しのぶ  
太陽のコロナまみれの溽暑かな 西をさむ
インドより比丘尼到来仏桑華 西をさむ
もくもくと音立てて湧く雲の峰 花岡直樹
梅雨明が遅れシュワシュワフライング 花岡直樹
喉越しに口福実感ビアの泡 花岡直樹
火薬庫の真赤な鉄扉灼けにけり 浜田イツミ
蓋の欲し鉄扉の鍵穴灼けきつて 浜田イツミ
コロナの夏二進も三進(にっちもさっち)も利かぬ店 久松久子
独り身とけろりと日傘差す老婆 久松久子
蟬時雨寄らば大樹と天下とる 久松久子
せせらぎのやうなおしやべり川床料理 日根野聖子
海の家猫が堂々通り抜け 日根野聖子
大谷の三十七号梅雨明ける 日根野聖子
掌の中の胡桃からころなにか考える 廣田弘子
マスクして目は口ほどにものを言ひ 廣田弘子
金メダルコロナの闇を照らしだす 廣田弘子
夏負の猫は三和土と一体化    藤森荘吉
超小型扇風機首に提げてをり   藤森荘吉
喉元を過ぎて胃袋冷やし酒 細川岩男
捕虫網コロナ虫でも集めるか 細川岩男
ほろ苦しオリンピックと生ビール 細川岩男
オリンピック部屋を涼しく胸熱く 南とんぼ
秋風よ持ち去れ座席のばつ印 南とんぼ
秋旅の腕にワクチン済はんこ 南とんぼ
蟬の声夜明け待てずにフライング 峰崎成規
病みな加齢と呼ばれ秋に入る 峰崎成規
重ね訊く妻の愚痴とて盆用意 椋本望生
張りつきし水着どう転ばうが飛べぬ 椋本望生
虎ロープ張つて追ひ出す夏の雲 椋本望生
麦茶注げばばあちゃんの顔思ひだし 向田将央
夏の朝二段ベッドの縁つかむ 向田将央
待ちあぐむウインドサーファー凪の海 向田将央
花咲くや根もなき茎に水中花 村松道夫
ひぐらしや哀しき年を悲しませ 村松道夫
蟻地獄人の世は疫病地獄 村松道夫
ソーダ水返事待つ間の長きこと 百千草
蛇の衣決して人に見せぬやう 百千草
紙だけのせいとは言へず金魚掬ひ 百千草
オニヤンマ羽化は折紙ひろげてか 森岡香代子
入道雲父の背なかのかたちして 森岡香代子
パナマ帽祖父の威厳をとどめたる 八木 健
閑人はこのゆびとまれ夕端居 八木 健
まだ誰も見てない今年の赤蜻蛉 八木 健
口中で刺身が跳ねる冷し酒 八塚一靑
立秋と聞いて何人信じるか 八塚一靑
コロナ禍の開き直りの大昼寝 柳 紅生
ワクチンの注射の列に蚊遣香 柳 紅生
一日中大朝顔を詠めぬまま 柳澤京子
見えぬ目に小鳥三羽の飛来かな 柳澤京子
沖漬けになるは知るまい鯣烏賊(するめいか) 柳村光寛
軽トラの桃呼び止めて味見かな 柳村光寛
きのうまで派手に鳴きしを油蟬 柳村光寛
眠れぬ夜話し相手の蟇 山内 更
アリクイの夢を見るほど庭に蟻 山内 更
プロテインしゃかしゃかしゃかしゃか夏の昼 山内 更
夏の海戦うオープンウォーターの群れ 山岡純子
かじか笛温泉宿の懐かしき 山岡純子
幻はゆらゆら遠し蚊遣火 山岡純子
消し炭を記念の品に夏野営 山下正純
漆黒の闇の体験夏野営 山下正純
鍋底のお焦げ懐かし夏野営 山下正純
1DKには無縁の世界夏座敷 山田真佐子
向日葵色や東京五輪の金メダル 山田真佐子
灯台に落ちてた眼鏡夏休み 山本 賜
投票所校舎を糸瓜の花登る 山本 賜
ジーチチチ充電切れか夜の蝉 横山洋子
炎昼の五輪放映だけ元気 横山洋子
お辞儀して水のおねだり夏野菜 横山洋子
味が良くなる人も胡瓜も揉まれれば 吉川正紀子
戦艦の影の黒黒夏の海 吉川正紀子
馬追虫や灯火親しむ長き髭 吉原瑞雲
我死なば芥とならむ書を曝す 吉原瑞雲
長生きに三分の利あり秋に入る 吉原瑞雲
内職の背中伸ばせば青田風 渡部美香
プール当番どんぶりを掻き込んで 渡部美香
アンパンマンの窓の病棟晩夏光 渡部美香
鉢合せ身の竦みたる雨蛙 和田のり子
うやむやの夢を追ふうち明早し 和田のり子
初蟬を知らす夫の声青し 和田のり子