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2021年7月の滑稽句
*今月の特選句・秀逸句以外の佳句を青字で表示しています。

空豆か「ジャックと豆の木」の豆は 相原共良
山けぶる蜜柑の花を匂はせて 相原共良
五月鯉狙ふとんびのぴいひよろろ 相原共良
羽抜鳥ラップをしたい妻の口 青木輝子
夏の海バラエティーのファションショウ 青木輝子
犬猫は羨ましいと鵜飼の鵜 青木輝子
聖五月診察券とくすり増ゆ 赤瀬川至安
自粛する寿司屋の水槽に穴子 赤瀬川至安
ジェット機に蹴散らかされし梅雨の雲 赤瀬川至安
学食の個食黙食青葉雨 荒井 類
飛沫感染きらふ金魚の鰓(えら)呼吸 荒井 類
夏二度目退散してもいいころな 荒井 類
霊魂の宿る丸石蛇苺 井口夏子
白靴に消化半ばの鳥の糞 井口夏子
扇風機風が動けば止められて 井口夏子
安心安全とはかくも退屈失楽園 池田亮二
負けまじを相撲を土俵に寝転がり 池田亮二
ぬいぐるみの尻を乾かす青葉風 石塚柚彩
まばらなる早苗の列のそちこちに 石塚柚彩
ワクチンは高齢者優先走り梅雨 石塚柚彩
恒例の猛暑予想を聞く五月 伊藤浩睦
半径三尺男性用の大日傘 伊藤浩睦
人住まぬ家が隣に七変化 稲沢進一
白桃の傷に触れずに夜になる 稲沢進一
初蛍飛んで越えざる夜の河 稲沢進一
雨靴もちよつとひと息梅雨晴間 稲葉純子
のつぺらぼうの青梅黄熟恋をして 稲葉純子
明易し余生の長くなりさうな 井野ひろみ
小判草十両活けてほくそ笑む 井野ひろみ
夏野菜浮いてぽこぽこカレーかな 上山美穂
まいまいの渦を雨粒滑り落つ 上山美穂
ホイップの白コーヒゼリーをすべり落つ 上山美穂
夏の宵飛行機雲のその先は 梅野光子
花菖蒲雨を欲しいと空仰ぐ 梅野光子
梅雨はげしショパンの幻想即興曲 梅野光子
十代の青さの空よ夏めける 遠藤真太郎
頭と脚の真逆に登山のテントの朝 遠藤真太郎
守宮とは三日三晩で友だちに 遠藤真太郎
川蟬にシャッター一点三宝池 大林和代
先客は椅子にひそみし夏落葉 大林和代
見守るや子雀たちの朝ごはん 小笠原満喜恵
草笛を吹けば懐かし友の声 小笠原満喜恵
お城下にビルの林立梅雨の入り 小笠原満喜恵
虫干の絵本と幼子並ばせる 岡田廣江
足音を殺して蜘蛛は月を逃ぐ 岡田廣江
ひと刷毛の雲を残して梅雨晴間 岡田廣江
くたびれたステテコ映える「だっふんだ~」 加藤潤子
サンバイザーないと騒ぐはバンパイア 加藤潤子
アイロンを忌みしまい込む麻のシャツ 加藤潤子
蟇轢かれ轢かれて干乾びて 北熊紀生
熱帯夜妻の寝相に熱の冷め 北熊紀生
窓開けて冷房入れる電車かな 木村 浩
夏服でマスクをつけて歩きたり 木村 浩
五月雨や蕪村の一句蘇える 金城正則
月からの使者は月光仮面なり 金城正則
島国の日本の夏よコロナをゼロに 金城正則
雨蛙けろけろけろと明日は晴れ 久我正明
雨蛙末はウイーンかブロードウエイ 久我正明
言い過ぎを素直に詫びて青蛙 久我正明
高みより警鐘鳴らすカンパニュラ 工藤泰子
虎耳草の花弁は華奢で雄弁で 工藤泰子
梔子の無言を通し切れざるよ 工藤泰子
初夏の燕や斜め上へ飛ぶ 桑田愛子
蛇に足生えさうなほど梅雨長し 桑田愛子
鬼の子も混じつてゐるやも夏祭 桑田愛子
夏の月ウェルダンよりもレアがいい 小林英昭
フラダンス得意ハワイの熱帯魚 小林英昭
なめくじの足跡ひかり輝けり 小林英昭
どくだみとコロナの蔓延手立てなく 佐野萬里子
聖火リレー沙保里さんより母幸代さんへ 佐野萬里子
夏場所のやはり観客をりてこそ 佐野萬里子
兄となる幼は爺と菖蒲の湯 壽命秀次
前篭に筍乗せて立ち話 壽命秀次
節くれて皺の手つなぎ花見かな 壽命秀次
こいのぼり孫の音痴は親に似て 白井道義
三密の真っ只中につばめの子 白井道義
広辞苑枕代わりに三尺寝 白井道義
背広から着替え田植の息子かな 鈴鹿洋子
旅鞄開ければ妻の辣韮漬 鈴鹿洋子
今日の一ページ葱坊主に陣取られ 鈴木和枝
葱坊主の采配 歯医者の予約日 鈴木和枝
早乙女は今年八十まだ主役 髙田敏男
会食は自粛の御祓川まつり 髙田敏男
形代は死んだふりして流れけり 髙田敏男
並ばずとよいのも不安走り梅雨 高橋きのこ
百歳に叩き落とされ蠅二匹 高橋きのこ
椋鳥に戸袋貸して一人住む 高橋きのこ
顔何処マスクの上にサングラス 竹下和宏
鬼滅より菌滅欲しき夏ならむ 竹下和宏
半年は反省ばかり半夏生 竹下和宏
純喫茶カレーのらっきょは食べ放題 龍田珠美
梅雨晴間合わない服は捨てちまえ 龍田珠美
早乙女はゴム長靴の高校生 龍田珠美
何様のための憲法記念日よ 田中 勇
山若葉こんな所に銅像が 田中 勇
雲上に昇る気骨の鯉のぼり 田中 勇
疫病の絶えぬにまたも夏は来ぬ 田中早苗
招かぬに豪雨を連れて早き梅雨 田中早苗
麦の秋老農空をじつと見る 田中早苗
今朝早く小さな初夏が顔を出し 谷本 宴
ジョギングの後にこくこく一夜酒 谷本 宴
蠍座のしっぽの辺り笑ひをり 谷本 宴
合唱の舞台は棚田雨蛙 田村米生
六月の花嫁躊躇するベーゼ 田村米生
山の神昼寝の顔は福の神 田村米生
人肌は気持ちがいいと藪蚊来る 月城花風
キャンプ地に電波と電池持参する 月城花風
知らぬ間に老鶯と呼ばれをり 月城花風
家出して蛇屋根裏で舌を出し 土屋泰山
麦飯を選びむしゃむしゃ鶴と亀 土屋泰山
でで虫に五輪中止か訊いてみよ 土屋泰山
日常が戻るのいつと虹に問い 堤 宏文
徘徊も出来ぬ爺さん夏の星 堤 宏文
口福の手作りイチゴ数へ食ふ 飛田正勝
更衣コロナは変はらず五七五 飛田正勝
籐椅子やチャンネル妻に委(まか)せけり 飛田正勝
水不足解消したぞ嫌な梅雨 長井知則
石鎚の洒落たハットや梅雨の雲 長井知則
オリーブ花散りて描くやポパイ顔 長井知則
雷雲の近づく速さ去る速さ 名本敦子
しばらくは蜜柑の花の香に染まり 名本敦子
長屋門つづく旧道夏燕 名本敦子
六月の腐れ初めたる永田町 西をさむ
仲夏には似合う中華の啜り食い 西をさむ
議事堂のどこかで黴の臭いけり 西をさむ
数十年に一度の豪雨今年また 花岡直樹
蓑虫を手本にステイホームかな 花岡直樹
他の酒を気にせず孤高のビールかな 花岡直樹
木と紙の家に首ふる扇風機 浜田イツミ
雨戸開け降ってきました青大将 浜田イツミ
ひくひくと横断中の毛虫かな 浜田イツミ
袋掛をはる歯科医の裏の庭 東 麗子
夏至の影ひきづつてをる巨石群 東 麗子
西瓜切る地球真つ二つにした気分 久松久子
むつごろうなんの因果か泥まみれ 久松久子
二度寝してしまひ憲法記念の日 日根野聖子
梅雨に入るきざしはしりを省略し 日根野聖子
ウイルスてふお化けうようよ子どもの日 日根野聖子
御仏の天蓋青し風薫る 廣田弘子
ゲリラ雨蛙を恐れ戦かす 廣田弘子
梅雨の闇いよよ濃くして皆既月食 廣田弘子
七月や早世ならず喜寿迎え 細川岩男
梅雨近し待ち焦がれてる接種券 細川岩男
鬱陶し梅雨もコロナも纏い付き 細川岩男
五月の予約子等一丸となっており 南とんぼ
薔薇の香をマスクずらしてきいており 南とんぼ
父の日の体内酸素測定器 南とんぼ
羽抜鶏蹴爪擡(もた)げて見栄を切り 峰崎成規
通気口地下の吐息か街薄暑 峰崎成規
父の日や電動鋸のから唸り 峰崎成規
夏シャツの胸に食ひ込むだつこ紐 椋本望生
眠られぬ金魚の糞が長すぎて 椋本望生
告白にむせ返す君心太 向田将央
強運や天が味方の走り梅雨 向田将央
妹に乳房奪はる万愚節 村松道夫
若冲の絵のなれの果て羽抜鳥 村松道夫
成熟を待たずにかじる青林檎 村松道夫
人の手に委ねる生死花卯木 百千草
胸中をアリスが走る麦の秋 百千草
夜狐は何かを隠し栗の花 森岡香代子
サイダーのあわてんぼうの泡あわは 森岡香代子
一陣の風に水田のひと騒ぎ 八木 健
このごろは白ハンカチを見かけない 八木 健
梅漬けるレシピは婆の脳の中 八木 健
好きなのは栗の花よりモンブラン 八塚一靑
海亀が帰る頃には母の顔 八塚一靑
昼顔や雨降る午後の所在なげ 八塚一靑
かたつむり尊徳像を見習ひて 柳 紅生
夏期講座睡魔地獄の門を開け 柳 紅生
孫からの電話に涙腺ゆるむ夏 柳澤京子
空の色ますます青し紅の花 柳澤京子
散歩道飾ってくれし犬ふぐり 柳澤京子
蝌蚪の群S字S字を描きをり 柳村光寛
栗の花香気に不飽和アルデヒド 柳村光寛
サックスのエチュード網戸を抜けてくる 山内 更
それぞれのシンコペーション鮎を釣る 山内 更
富良野路の香り奏でるラベンダー 山岡純子
青梅のいろんな顔が並ぶ市 山岡純子
マンボウは蔓延防止策の略 山岡純子
水上のリンク独占あめんぼう 山下正純
渡し守自ら渡るあめんぼう 山下正純
薔薇に囲まれバラ園といふ別世界 山田真佐子
風呂吹に新玉ねぎのまるごとを 山田真佐子
梅雨晴間幼稚園児の駆け出して 山田真佐子
店主言う活アジとアジはこう違う 山本 賜
婆の知恵夏は枕にタオル巻く 山本 賜
梅雨寒や渡り廊下の病棟へ 山家志津代
夏芝居男役者の白き足 山家志津代
風薫るワクチン接種の帰宅かな 横山洋子
また今年畳みしままの藍浴衣 横山洋子
初物のなすび分け合う隣組 横山洋子
午後三時小腹に収め柏餅 吉川正紀子
五月逝く空の青さを置き去りに 吉川正紀子
若葉寒とみに増えゆく路上飲み 吉原瑞雲
野馬追や武者振り落す馬もゐて 吉原瑞雲
花樗(おうち)鼓笛隊の子ら送り出す 渡部美香
子の指に文句言はずや含羞草 渡部美香
空よりも青き翡翠や新車買ふ 渡部美香
薫風に誘はれ白きレース編む 和田のり子
青田道鳥語飛び交ふ五ヶ国語 和田のり子
ひらひらつん腹をつつつく雄金魚 和田のり子