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2021年11月の滑稽句
*今月の特選句・秀逸句以外の佳句を青字で表示しています。

蝋燭や無月の闇を煌々と 相原共良
浪曲の語尾の長々赤とんぼ 相原共良
色鳥のソプラノ杜をはなやかに 相原共良
台風の置土産してドロンする 青木輝子
敬老日七十代はまだひよ子 青木輝子
青虫を燃やせるゴミには出せません 赤瀬川至安
腹筋と青竹踏みを敬老日 赤瀬川至安
裏返る蜻蛉をそっと裏返す 井口夏子
鰯雲鰯は干物になったとさ 井口夏子
薔薇とたこ焼狭間で揺れる乙女心 池田亮二
今日ばかり若作りやめ敬老日 池田亮二
家計簿はボケ防止なり夜長夫 石塚柚彩
豊作に笑顔米価に心配顔 石塚柚彩
初もみぢみんなが知つてゐる秘湯 伊藤浩睦
名月や安き飲み屋に蟹のあり 伊藤浩睦
退屈にみせて案山子の肩に鳥 稲沢進一
マスクして感情不明のサングラス 稲沢進一
人の名を思い出せずや敬老日 稲沢進一
絶対音感しか知らず秋の虫 稲葉純子
初秋刀魚の煙に鼻腔擽られ 稲葉純子
鳥達の三密監視過疎の案山子 稲葉純子
小さくても痒さは劣らず秋の蚊よ 井野ひろみ
無人レジ未だに慣れず秋暑し 井野ひろみ
紫蘇の花刺身に散らせば幸せホルモン 上山美穂
早生みかん私をシャキーンと目覚めさせ 上山美穂
スマートフォンでプレゼントせむ名月を 上山美穂
秋の暮灯台ぴかぴか何か言ふ 梅野光子
初孫を乗せる小春の乳母車 梅野光子
風にひと揺れ衣桁の秋袷 梅野光子
軍服をミシンが記憶破蓮 遠藤真太郎
同性婚の一夫多妻へ流れ星 遠藤真太郎
放屁虫逃げるが勝ちのネオン街 遠藤真太郎
手の甲にぬくみを伝え秋の蝿 大林和代
かさの雫切ればおどろく草の花 大林和代
気にしないコスモス園をこぼれ咲く 大林和代
雨樋のはづれてをりぬ鰯雲 小笠原満喜恵
赤とんぼ十四階を悠々と 小笠原満喜恵
コロナ禍にお家飲みなる月見かな 小笠原満喜恵
枯草色の目ん玉にらむ枯蟷螂 岡田廣江
啄木鳥の連打赤しゃっぽ脱げそうな 岡田廣江
嚔して言ひたき事は引つ込めぬ 北熊紀生
台風や天気図いつもの顰(しか)め面 北熊紀生
紅葉や石鎚山のてつぺんに 金城正則
鳴き過ぎて舌禍となりぬアホウドリ 金城正則
いぼむしり終の棲家は厠横 久我正明
秋の雲キリンの首を甘く締め 久我正明
白蓮のやうに恋していぼむしり 久我正明
鬼の子に究極となるかくれみの 工藤泰子
踏み留む一本足の案山子かな 工藤泰子
秋の雲ぽあんぽああんふはふはり 工藤泰子
人生はあつといふ間よ草の花 桑田愛子
正義とは剃刀のごと水澄みて 桑田愛子
月煌々鰯は夢を見ておるか 桑田愛子
虫の夜とろりとろとろ湯浴かな 小泉和子
新人の案山子加はる婆の畑  小泉和子
どぶろくに祭をつけて無礼講 小林英昭
悠然と天下睥睨鬼やんま 小林英昭
鳳仙花そつと触るもはじけたる 佐野萬里子
台風の余波鳳仙花ひねくれて 佐野萬里子
法師蝉聞きつつ甘藷の蔓めくる 佐野萬里子
虫時雨コロナ禍無念独り酌む 壽命秀次
稔田のドミノ倒しのホシは風 壽命秀次
鶏頭や昔ツッパリ今社長 白井道義
百万本数へてみたき秋桜 白井道義
仇討ちのやうに秋の蚊打たれけり 白井道義
蛤の横に雀の羽根散りぬ 鈴鹿洋子
「休業」ピタリ貼りついて秋の雨 鈴木和枝
コウロギ語を解くと気使いだった 鈴木和枝
夜通しコウロギに問いかけられる夢って何 鈴木和枝
金栗と呼ぶ山栗の味の濃し 高岡昌司
秋桜は海までも空までも 高岡昌司
紅葉のまゆみ唇のかたちして 高岡昌司
温暖化長寿となりて秋の蝿 髙田敏男
斎場の残り火ゆれて蚯蚓鳴く 髙田敏男
元気良く真っ赤にもえて死人花 髙田敏男
遠回りしても走つても木犀香 高橋きのこ
明月や兎何処に行つたやら 高橋きのこ
蚯蚓鳴くもしや耳鳴りかもしれぬ 高橋きのこ
満月と団子の丸さ比べかな 竹下和宏
毒茸の博士にいまだ嫁の来ず 竹下和宏
真打(とり)の無き主座争ひや秋の乱 竹下和宏
西成の体質抜けず曼珠沙華 田中 勇
虫の音や己の感性に生きる 田中 勇
どなたにも潜める殺意とりかぶと 田中 勇
泥臭き歌詠み山に笑はれる 田中早苗
慈悲心鳥啼くが嬉しく鍬止める 田中早苗
生身魂滑稽などは縁遠く 田中早苗
コスモスを二本おまけでルララララ 谷本 宴
入園の募集そろそろどんぐりや 谷本 宴
十五夜はうさぎになろうかオオカミか 谷本 宴
ばつた飛ぶオリンピックであれば金 田村米生
水槽が狭いと秋の金魚かな 田村米生
鵯の一団一段と賑やかに 月城花風
霧の湧くところに生まれ下り鮎 月城花風
秋なのか副反応か食の湧く 月城花風
身に入みる談志の本懐芝浜は 土屋泰山
口裂け女思い出す木通かな 土屋泰山
忖度てふ胡麻をする人ばかりなり 土屋泰山
ススキなどなくてもお団子頬ばつて 坪田節子
一羽の小鳥朝焼けの景のなか 坪田節子
涼しさについつい忘れサンカット 坪田節子
爽やかや投げ打ち走るショウヘイショウ 飛田正勝
スカイツリー仰ぎつぶやく秋だなあ 飛田正勝
振り売りの声呼び止める新豆腐 飛田正勝
失恋の胸に刺さるや赤い羽根 長井知則
鍋底に隠れていたかきりたんぽ 長井知則
自転車で走り去る背や薄紅葉 長井知則
抱かれて何時からこの径(みち)秋彼岸 西をさむ
寝覚めては枕時計の夜長かな 西をさむ
竜淵に潜む獲物に見透かされ 西をさむ
吟行や柿なる寺を梯子する 花岡直樹
鰯雲にビールが熱いラブコール 花岡直樹
コオロギをキャンディーとして商品化 浜田イツミ
炭坑節唄ひつがれて月今宵 浜田イツミ
風船蔓一分の隙もなきお方 久松久子
神の旅弁天様を誘ひ発つ 久松久子
稲刈りや薬缶に替るペットボトル 久松久子
里芋の皮か野獣の皮膚なのか 日根野聖子
海賊船ぬつと出さうな霧の海 日根野聖子
もろもろをまあるく収め今日の月 日根野聖子
長き夜やその話もう三回目     藤森荘吉
森を見ず木を見てをれば初紅葉  藤森荘吉
咳一つ出来ぬ世間に誰がした 細川岩男
ファッション化個性丸出しマスク顔 細川岩男
喧しや椋鳥達の座談会 細川岩男
輝きし新米梅干ひとつ置き 南とんぼ
さわるなと祖母が言ってた彼岸花 南とんぼ
禿頭の夫と観賞今日の月 南とんぼ
蓮の実飛ぶ残る実ずつと引きこもり 峰崎成規
露の世に古着生き延びヴィンテージ 峰崎成規
蔵書てふ二度読まぬ本秋灯し 峰崎成規
息止めてそのままじつと十三夜 椋本望生
個別面談大きめのマスクして 椋本望生
脇役にあらず主役の柚しずく 向田将央
銀杏の光沢箸で捉えたる 向田将央
足裏で稲株とらえ刈田行く 向田将央
反戦の唄を奏でりちちろ虫 村松道夫
尺蠖の女盛りを告げにけり 村松道夫
心太引くも進むもあなたかな 村松道夫
牛の尻居並ぶ丘や天高し 百千草
式部の実今が余生と自問する 百千草
桐一葉たちまち乾く洗ひ髪 百千草
たいそうな毬に守られ小粒栗 森岡香代子
団栗のこつんと開く新世界 森岡香代子
楓かなちがうよちがう河童の手 森岡香代子
蒸かし藷割つて甘さを剥きだしに 八木 健
秋の声聞き分けてゐる地獄耳 八木 健
鰯雲数へ始めてすぐ挫折 八木 健
あと二個で飛べる風船蔓かな  八塚一靑
ハロウィンや神職の子も寺の子も 八塚一靑
行く秋や太らせるだけ太らせて 八塚一靑
獅子舞や六十歳の青年団 柳 紅生
SFの宇宙の都市や花八手 柳 紅生
茸採り親子に秘密生まれたる 柳 紅生
冠を正すものなし葡萄園 柳村光寛
常備薬は百薬の長月見豆 柳村光寛
八寸の膳の脇役菊膾 柳村光寛
長き夜の聴き放題のベートーヴェン 山内 更
大なまず地下で寝ている防災日 山岡純子
金色のシャワー降る夜十三夜 山岡純子
手のひらのスマホの中の月へ跳ぶ 山岡純子
秋祭り宮司神事の町めぐり 山下正純
早生みかん若気の至りの香りして 山下正純
腫れものにさわるがごとく桃に触れ 山田真佐子
窓枠が額縁となり夜半の月 山田真佐子
無花果の食感オノマトペにできず 山田真佐子
秋涼し何時頃かと思いけり 山本 賜
子ども傘ほどの葉が揺れ秋の庭 山本 賜
鉢植のデラウェアを不思議がる 山本 賜
新米の匂いが亭主を早起きに 横山洋子
マンションの灯りちらほらちろろ鳴く 横山洋子
長生きを占つてゐる卒寿の秋 横山洋子
跳ねたがるものを宥めてゴマを擦る 吉川正紀子
その色を重ねるたびに秋深む 吉川正紀子
強情が皮に出でたる秋茄子 吉川正紀子
礼服の浮かぶ瀬もあり秋深む 吉原瑞雲
敬老の賜はる羊羹厚く切る 吉原瑞雲
雪囲ひむかし語りの爺と婆 吉原瑞雲
満月へ五輪の赤字積み上げる 渡部美香
餅菓子のその香は桜紅葉にも 渡部美香
滝雲の裳裾引きずり龍田姫 渡部美香
糸瓜(いとうり)と書いてもへちまの太りけり 和田のり子
案山子とて世代交代縞のシャツ 和田のり子
スマホデビューするも操作のできぬ秋 和田のり子