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97回 俳句遊遊

88回 川柳天国


   
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第十ニ回滑稽俳句大賞審査結果発表 
第十ニ回滑稽俳句大賞の大賞は、日根野聖子氏の作品に決定致しました!
◆ 大賞 日根野聖子

嘘泣きの上手な人の春ショール
女の子の夢はカラフル雛あられ
水であること嬉しくて春の水
人差し指が筆となりたる春の塵
指といふ優しい鋏土筆摘む
燕飛ぶ未来を突き刺すやうに飛ぶ
もぞもぞと動く点線蟻の列
命てふ文字に口あり燕の子
ぎいの後ちよんと読点きりぎりす
失恋の神の涙や星流る




今月の特選句

親指と小指がんばる素足かな

渡部美香

例えば、歩きづらい砂浜を素足で歩いてごらんなさい。親指と小指の存在の大きさに気付くでしょう。黙っているが頼りになる奴らよ。

夏のマスクに隠れてる舌二枚ほど

南とんぼ

コロナのせいで、マスクは冬だけのものではなくなった。マスクをしていると人相も判別しにくいが、悪人にとってはアラを隠せて好都合である。

扇風機新しければその風も

山本 賜

感じたことを書くのが俳句である。扇風機を新しくしたら風も新品になったと感じた。これは非科学的であるが、それこそが詩である。

襟立てて不良のつもり夏のシャツ

吉川正紀子

人間の心理とは不思議なもので、善人に見られたいと思ったり、ちょっとワルに見られたかったり。ささやかな変身願望をシャツの襟で叶えたね。

身重とも見え枇杷の種大きくて

桑田愛子

枇杷は種が大きくて果肉が少ないので裏切られたような気分になる。手に載せて眺めながら、実の大きさ、重みのほとんどは種だと気付いた。

噴水に合はす屈伸ストレッチ

田村米生

滑稽の要素の一つにナンセンスがある。ストレッチの屈伸を噴水に合わせる事の何が楽しいのか説明する必要はない。ずばり、ナンセンスの可笑しさ。


 今月の秀逸句  七七をつけてみました

 速乾の干物になりそう炎天下   青木輝子
   ・・・汗が適度な塩味となり
 
 隠すより誘ふが本音麻暖簾 峰崎成規
   ・・・粋な感じのお店に見せて
 
 古書店のにほひに紙魚は目を細め 小林英昭
   ・・・終の棲家と決めて幾とせ
 
 早乙女歴六十年姉さん被りして 稲葉純子
   ・・・よくあることで齢は訊くまい
 
 我まゝと思はれ悔しえごの花」 伊藤浩睦
   ・・・屁糞葛はもつと気の毒
 
 物の怪に透かし見らるゝ更衣 吉原瑞雲
    ・・・それは自意識過剰じやないか 
 
 ウイルスをやりすごせるや蚊帳の内 荒井 類
   ・・・昔人間蚊帳に逃げ込む
 
 喉走る梅干し茶漬け冷製の 上山美穂
   ・・・暑い時にはこれが一番
 
 チューリップわざとよそ向く奴がいる 久我正明
   ・・・自分を花にたとへ擬人化
 
 羽根布団を煎餅布団に更衣 太田史彩
   ・・・羽根の蒲団は半年蟄居
 
 荒梅雨のなぶり殺しの無名草 井口夏子
   ・・・無名のゆゑに怖いものなし
 
 プール入り古稀の出腹に水かけて 椋本望生
   ・・・若いもんには負けられんのよ
 
 言はれなき悪女を演ず罌栗の花 村松道夫
   ・・・それがほんとはかなりのワルで


第六回滑稽俳句協会報年間大賞決定!
 
東京都 八塚一靑
 

「真夜中の突貫工事霜柱」

愛媛県 堀川明子
 

「鼻の穴ばかり見せられ黄水仙」

長野県 横山喜三郎
 

「入試絵馬ぶつかり合うて春疾風」


  
 

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