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糟糠の妻の朝寝につまづきぬ 二丁目の猫五丁目に恋をして 逃げ足のどれが百足の第一歩 自分史はいま終章の紙魚走る 詩を詠んでをれば草でも引けと言ふ 身八つ口あふいで背ナに団扇風 松茸山制札なくば知れぬのに 白息のしどろもどろに遅刻の子 人肌の燗を所望と雪女郎 日記買ふ妻無駄と言ふさう思ふ
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裏表噓を表の万愚節
森岡香代子
目の奥に春の憂鬱のある埴輪
谷本 宴
たんぽぽや黄色に生まれてよかったね
井口夏子
まつすぐに生きて切なし猫の恋
黒田久美子
普段は上品なのに恋の季節には狂ったように本能を剥き出し一途である。「切なし」ということは恋は成就していない。よいご縁がありますように。
さくらさくら散りながら居場所探します
大林和代
桜の花びらは、散りながらどこに着地しようかと迷うものなんだね。風のいたずらで、納得のゆかぬままに着地させられる気の毒な花びらもある。
蕗の薹苦味の分かるお年頃
稲葉純子
甘い、辛いだけでなく、苦味に旨味を感じるのは何歳からだろうか。苦味が美味しくなるのは、味を感じる細胞が減るから。つまり老化らしいよ。
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