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125回 俳句遊遊

115回 川柳天国


   
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第十四回滑稽俳句大賞審査結果発表
第十四回滑稽俳句大賞の大賞は二名!
竹縄誠之氏と松谷富彦氏の作品に決定致しました
大賞 大 賞 竹縄誠之(奈良県)

春一番二番三番反抗期
来し方は△ばかり温かし
やることのなくて金魚を太らせる
天瓜粉追ひかけ逃ぐる蒙古斑
埼玉に熊谷のある暑さかな
ままごとのママは泣き虫赤のまま
檸檬切りカリフォルニアの水絞る
外出する妻の化粧の小春かな
はくしよんの国籍不明冬の闇
俗名のままに今年も明けにけり 

 
大賞 大 賞 松谷富彦(東京都)

犬猿の仲が御慶を交しをり
舌抜かることを重ねて初閻魔
豆腐にも供養の欲しき針供養
鞦韆や愛奪ふにも片思ひ
下穿きを付けずマネキン更衣
しつぽなどくれてやるさと青蜥蜴
アディショナルタイムに入りし敬老日
湯ざめして茹で直したる五体かな
することの無き顔揃へ日向ぼこ
団欒の卓に加はる冬の蠅  


詳細および入賞作品はこちら   
 

第九回滑稽俳句協会報年間大賞決定!
 
天 賞 小林英昭(三重県)

   「木漏日になつて小分けをする冬日」

地 賞 田村米生(三重県)
 

   「噴水に合はす屈伸ストレッチ」

人 賞 山本 賜(東京都)
 

   「扇風機新しければその風も」


詳細はこちら   
 

今月の特選句

駅員の白き手袋夏燕

桑田愛子

駅員さんの白手袋が出発進行と指す方角に夏燕がすいすいと飛んで行く。緑したたる山を背景にした田舎の駅だろう。気持ちのいい風を感じる。

歯の抜けたやうな町並み梅雨に入る

鈴鹿洋子

人口が減少しつつある元気のない町である。「歯の抜けたやうな」になんとも言えない寂しさが滲む。「梅雨に入る」に陰鬱さもよく出ている。

ストライクボールの声も汗をかき

遠藤真太郎

草野球か高校野球か。この「汗」から緊迫感が伝わってくる。審判の声だろうが、「声が汗をかく」としたところがいいね。詩のある表現である。

たたかれて熟してゐると言ふ西瓜

森岡香代子

客が入れ替わり立ち替わりして叩いていく。音で熟れ具合を知ろうとするのだが西瓜にしてみればたまったもんじゃない。もう大概にしてくれい。

どの子にも愛を等しく軒つばめ

柳 紅生

「どの子にも愛を等しく」で人間のことかと思わせておいてタネ明かし。親鳥の立場になりきったから詠めた。「愛を等しく」の理屈っぽさもいいね。

空を掻く今際の時の蝉の脚

渡部美香

落ち蝉が仰向けになり、脚を胸に集めるようにして何かを掴もうとしている。地上に出てからは短い命だが、最期の瞬間まで生きていようとする。


 今月の秀逸句  七七をつけてみました

 
 洗濯物から煙出そうな炎暑かな 田村米生
   ・・・火事になつたら疑われるぞ
 
 蚊帳の内一等席と横になり  山下正純
   ・・・これ見よがしに蚊にあてつけを
 
 かき氷に二本の小匙老夫婦  南とんぼ
   ・・・ひと匙ごとににつこり笑ひ
 
 これからぞ苦労の足りぬ今年竹 村松道夫
   ・・・去年の竹をしつかり見習へ
 
 何よりも風が喜ぶ青簾 八塚一靑
    ・・・風鈴さんもはしやぎにはしやぎ
 
 かまきりの忍者のごとく忍び足 田中 勇
   ・・・どたどた歩く太足もたず
 
 田をやめれば春も秋もないただの人 鈴木和枝
   ・・・あとに残るは夏と冬だけ
 
 孑孑の明日飛ぶためのストレッチ 峰崎成規
   ・・・さらに鍛えよスクワットして
 
 テレワークとどのつまりの無人島 池田亮二
   ・・・本社そのうち火星に移転
 
 あぢさゐの色に酸性反対派 大林和代
   ・・・中立の派は白を選ぶか
 
 今宵こそ刺し違えむと蚊の唸り 田中やすあき
   ・・・ゆんべの恨み晴らす執念
 
 じょうろからしろがねのみずつりしのぶ 山本 賜
   ・・・つりしのぶとてのどがかわくか
 
 両方の乳房潰して西瓜抱く 井口夏子
   ・・・潰されたとてはね返すわよ


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