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159回 俳句遊遊

149回 川柳天国


   
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第十七 回滑稽俳句大賞審査結果発表
大賞は木村たけまの作品に決定致しました!
大賞 大 賞 木村たけま (山口県)

糟糠の妻の朝寝につまづきぬ
二丁目の猫五丁目に恋をして
逃げ足のどれが百足の第一歩
自分史はいま終章の紙魚走る
詩を詠んでをれば草でも引けと言ふ
身八つ口あふいで背ナに団扇風
松茸山制札なくば知れぬのに
白息のしどろもどろに遅刻の子
人肌の燗を所望と雪女郎
日記買ふ妻無駄と言ふさう思ふ


詳細および入賞作品はこちら   
 

第十三回滑稽俳句協会報年間大賞決定!
 
天 賞 森岡香代子(愛媛県)
「何処へいく木の葉のきつぷ風の駅」
地 賞 日根野聖子(愛媛県)
  「走り梅雨歩き梅雨つてあるのかな」
人 賞 上甲彰(愛媛県)
  「大根一本初めてのおつかいの」

詳細はこちら   
 

今月の特選句

蝸牛小さきは小さき荷を背負ひ

池田奈美子

蝸牛はそれぞれ体の大きさに応じた殻を背負っている。大きな蝸牛から見れば小さくとも、小さな蝸牛にとって「小さき荷」 は重いのである。

飛び立つに助走は要らず天道虫

日根野聖子

羽を持つ鳥は飛び立つ際にいくらかの助走めいた動きをする。しかし、天道虫は羽を広げると同時に空中に飛ぶ。当たり前の中に見つけた発見。

トランプさんジョーカーに見え暑気中り

佐野萬里子

トランプ氏は全世界を相手にやりたい放題。国によっては五 +%の関税をちらつかせる。次はどんな手を使うのか。ジョーカーはゲームの鍵になる。

少子化で目高の学校複式に

花岡直樹

目高は、平成十一年に絶滅危惧種に分類されてしまった。川の中という教育環境の悪化が原因だが、生徒の減少には複式学級もやむをえまい。

蚊を打つに蚊が邪魔をする飛蚊症

加藤潤子

蚊を打とうとしたら、飛蚊症による目の中の蚊が邪魔をしてきた。部屋を飛ぶ蚊には殺虫剤をかけられるが、目の中を飛ぶ蚊には打つ手がない。

カップ麺夜食の国と飢餓の国

北熊紀生

カップ麺は、昭和四十六年のカップヌードルが最初で日本が発祥。即席で空腹を満たせると今や全世界で喜ばれているが、カップ麺さえ無い国も。


 今月の秀逸句  七七をつけてみました

 
  制服のどつと乗り込む暑さかな 名本敦子
    ・・・若さの放つ熱量怖し
 
  子目高の点点泳ぐガラス鉢 井野ひろみ
    ・・・目高の体はみな透き通り
 
  棟梁も弟子に伝授や三尺寝 髙田敏男
    ・・・師匠の振る舞ひ真似るも修行
 
  プールの後は睡魔に文字の泳ぐなり 渡部美香
    ・・・ミミズが這うたやうな字となる
 
  焼け石に打ち水すればやけつぱち 山下正純
    ・・・やけつぱちには焼け石びつくり
 
  投扇の如く白鷺降り立ちぬ 西野周次
    ・・・白鷺のごと投扇は舞ふ
 
  黒南風や心の中に不発弾 敷島鐵嶺
    ・・・信管抜いて安全処理を
 
  民の声しかと聞けよと法師蝉 遠藤真太郎
    ・・・鳴き声怒りとも嘆きとも
 
  手囲いのほうたる点滅してをりぬ 井口夏子
    ・・・指間に覗く蛍愛らし
 
  注連張れば村の泉は霊水に 伊藤浩睦
    ・・・蛇口に注連縄張つてみようか
 
  二重虹ひょいと跨ぐや越後佐渡 柳村光寛
    ・・・なんと見事な美脚にあらむ
 
  選挙カー植田が目覚めてしまう 鈴木和枝
    ・・・減反すすめた候補が来たか
 
  汗出せば軽くなる身やフィットネス 門屋 定
    ・・・水分出たけど脂肪は減らず


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