| 青山桂一 |
| 凩やドミノ倒しのバイスクル |
| いまどきは火炎銃にて草を焼く |
蓑着けし川の漁師か冬の鷺
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| 秋月裕子 |
| 降る雪に生きてればこそ苦楽あり |
| 道づれの歴女のなさけ初詣 |
時間割立てて忘れて冬ごもり
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| 麻生やよひ |
| アルキメデス気分初風呂溢れさせ |
| 陽に勝てず根性なしの雪だるま |
成田屋の代々ぎよろ目初不動
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| 足立淑子 |
| ナイーブな男の横で春惜しむ |
| 竹の秋おしやべりいつまでも続く |
そう言えばエープリルフールだつたのね
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| 有冨洋二 |
| 大法螺に欠伸で返す日向ぼこ |
| 犯人は追い詰められし春の泥 |
風なくて柳水面に突き刺さる
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| 有吉堅二 |
| マスクしてなくて世人に怪しまれ |
| ふぐ汁にどうぞと先を譲り合ひ |
猫も顔洗ふはバレンタインの日
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| 安藤淑子 |
| 女正月五人合わせて四百歳 |
| 癇癪の爺の手裏剣みかん飛ぶ |
訪るは恋猫ばかり閑居の庭
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| 飯塚ひろし |
| 豆を撒く程度で鬼が出て行くか |
| 春の服まとへる犬があと先に |
ジーパンに大きな穴や春の風
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| 井口寿々子 |
| 初詣梵鐘の長きひびきかな |
| 目つむれば楽しきことのみ年惜しむ |
ボロ市や着るあてもない着物買ふ
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| 井口夏子 |
| ヒレ酒の並みなる酒が上特級 |
| 風邪熱を足抜けさせて平熱なり |
仕合せやああ仕合せの炬燵かな
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| 池田無了 |
| 遠足のおにぎり小さし肥満の子 |
| 春の宵別れた影がまたもつれ |
入学式まずは神童の顔貌
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| 伊藤浩睦 |
| 一瞥で偽物とされ春星忌 |
| 近づけばとんだ婆なり裘 |
越前と付いても蟹と海月の差
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| 稲沢進一 |
| 薄氷地球温暖化に負けず |
| 百円のかすかな期待初みくじ |
恐ろしき体重計や着ぶくれる
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| 井野ひろみ |
| 修院や冥想の庭息白し |
| 暗黙に畑に人居ず三ケ日 |
行列や賽銭箱にたどり着き
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| 今城夏枝 |
| 恋猫となり今宵の三毛猫は |
| 猫柳一皮むけて村を出る |
寒木瓜や言葉のひとつ棘をもつ
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| 越前春生 |
| 遺言の簡潔すぎて山笑ふ |
| 雪女郎の正体あばく女の眼 |
序列なきうからの集い目刺焼く
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| 奥脇弘久 |
| 風邪の神歳神なりと鎮座する |
| 新春に曖昧模糊とアイスノン |
微熱の身屠蘇は香のみで邪気祓ふ
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| 岡部一兆 |
| 子は元気バケツに蟇の入る如く |
| 侘寂を抜いても旨い寒の鰤 |
政治家の髪の黒々狸汁
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| 笠 政人 |
| 冬凪や鴉のとまる風見鶏 |
| 小春日の場末鴉の悪だくみ |
実十両買ふや値の五百両
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| 可知豊親 |
| そつ気なき女医の問診春の風邪 |
| 恋猫に一張羅着せ送りだす |
減らぬ踏絵櫂さん譲つてくれないか
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| 加藤澄子 |
| 日本列島に寒気到来地震までも |
| 鶺鴒に案内をされて庭をゆく |
電飾にがんじがらめにされ冬木
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| 加藤 賢 |
| 若く見られ席譲る破目冬日和 |
| 流されてゐるわけでなし浮寝鳥 |
貧すれど鈍せぬがごと枯木立
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| 川島智子 |
| 福笑ひ今年も殖ゆる笑ひ雛 |
| 母の愛総理存ぜぬ民寒し |
寒温し滝なす如き象の尿
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| 北村真佐子 |
| 最終バス足踏みで待つ寒の月 |
| 雪雲や最後の青を食いつくす |
寒三日月牙出しかねるビルの谷
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| 久我正明 |
| すきま風長▽に入り来る |
| 裸木や八股九股タイガーウッズ |
縦縞のタイガース暴れて寒気団
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| 草薙一朗 |
| 恋の繪馬受験の繪馬と神忙し |
| 松過ぎの雑誌はやくも二月号 |
遠足や二里や三里は河童の屁
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| 工藤泰子 |
| 仕分けしてばらまかれたる福寿草 |
| 口だけは休んでをらぬ女正月 |
万両をわつさわつさと揺らしけり
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| 倉方 稔 |
| もの言へばラ行もつれる寒最中 |
| 朝寝とは三日のあらずけふも |
探梅行密会のごと妻とゐて
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| 黒澤正行 |
| 恋猫のまぐわい見つつちと男 |
| 老医師も負けずおとらず着ぶくれて |
残雪に立ちションベンで書くへのへのも
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| 黒田忠一 |
| MRI撮つて新年迎へけり |
| 新年会病気の話で酒交わす |
恋の猫昨夜のことは知らぬ顔
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| 小杉 隆 |
| 友傘寿ふんばりおりぬ姫始 |
| 合婚のシャコとサボテン身を染めて |
勝力士見下ろされてるインタビュー
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| 桜井宇久夫 |
| 百円の餅よく伸びる雑煮かな |
| 直立の大礼服に御慶かな |
松過ぎや消費期限のみな切れて
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| 佐藤古城 |
| 井守の粉かけて女の様子みる |
| おかめ顔がいつち売上ぐ夜店哉 |
阿と吽で似た夫婦ひめ始め
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| 佐藤義子 |
| 木の芽の目私歩くと流し目よ |
| 地吹雪で前の車とかくれんぼ |
ビデオの続き気になる暇正月
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| 佐野萬里子 |
| パソコンで二重になつた年賀状 |
| 住居表示間違つても着く年賀状 |
父は去年遷化と寒中見舞来る
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| 佐野ゆきこ |
| 餌あさりゴミからゴミへ旅カラス |
| 寒空に雀枯れ木の花になり |
夜道行く影法師が道案内
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| 澤田蔦恵 |
| 大トラにブレーキきかず新年会 |
| 歌留多とり恋の世界へ踏み込めり |
年賀状犬もいつしよに年をとる
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| 柴田真一 |
| 百貨店百円ショップに凍え込み |
| 着ぶくれてブレーキ効かずボロが出て |
不況風袋に入れて豆を撒く
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| 清水呑舟 |
| ひと言が云へぬ労り根深汁 |
| 三寒の我に四温の妻の檄 |
西行に花良寛に貞心尼
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| 首藤虎男 |
| 口おごりチャックカケシ一文字 |
| 寅ッキーそこのけアカン干支の座に |
我が子より孫に気待するジジとババ
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| 壽命秀次 |
| 秘め事も知らん振りする炬燵かな |
| 爺の無い袖に潜みしお年玉 |
抜け出たい炬燵に足を引つ張られ
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| 白井道義 |
| 取り敢えず異論はさまず日向ぼこ |
| ただ単に無精な男懐手 |
湯豆腐や消費期限を過ぎし歳
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| 杉村福郎 |
| 芝浜を聞くほろ酔ひの大旦 |
| 千両も万両もある四畳半 |
囲うはれて花唇の燃ゆる寒牡丹
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| 鈴木和枝 |
| 願い事してるから雪雲よどいておくれ |
| 神がほんとうに居る急な階段 |
今もわからない人参の赤を買う
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| 鈴木 清 |
| 間に合つた水平線に初日の出 |
| 初詣でこの日ばかりは神信じ |
節分や拾う人無く豆を噛み
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| 鈴木 榮 |
| 静かさや一人羽子つく宇宙人 |
| 疣治療レーザーメスの雪女郎 |
妻にぎる家計の仕分け春を待つ
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| 高田敏男 |
| 役者絵や羽子板市で見栄を切り |
| 寒鯉も慌てて跳ねる料理茶屋 |
| 薄氷や夜の銀座の厚化粧 |
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| 高橋真紀子 |
| 参拝客の波に入りけり残り福 |
| お飾りのトッピング付け戎笹 |
御降や比叡の尾根に薄化粧
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| 高橋 都 |
| 猫の手を借りてもみたが大晦日 |
| 磨いても中身変わらず初鏡 |
書初めは三年続き「ダイエット」
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| 高橋素子 |
| 熱燗やたうとう本音おびき出す |
| 猫殿が一番怠惰春炬燵 |
我を拾ふはどの神ならむ七福神
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| 高松雄三 |
| 朝寝して雑煮のブランチ食べにけり |
| 定年やいつもと違ふお元日 |
賽銭は紙だのみなり初詣
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| 滝沢 安太郎 |
| 絶筆の賀状もつれゆけ千の風 |
| 冬の寺日溜りの衆何を乞ふ |
値切られて蝋梅未だ綻ばず
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| 田代陽光 |
| 着ぶくれてなほ威を張れる老亭主 |
| 春風や孔子先生大男 |
ぷあーぷあーと京劇歌ふ春の宵
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| 田中章子 |
| 七草を数ふる癖の姑をり |
| 弾初の「猫ふんじやつた」高らかに |
なんちゆうか己を知らぬ嫁が君
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| 種谷良二 |
| 女正月今日も女房ジム通ひ |
| 光陰はあなおそろしやはや二月 |
豆撒きや街中鬼で溢れをり
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| 田村米生 |
| 来客に秋波を送る炬燵猫 |
| 初夢のクライマックス尿意くる |
初鏡いまだに親を憾みけり
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| 飛田正勝 |
| 末の子の末つ子が先づ泣初 |
| 夫三度妻は七度や年忘 |
旧臘の没句べた打ち初便り
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| 戸谷笑子 |
| 巨乳女の何やらゆかし懐手 |
| バイキング据膳もよき旅始 |
富士山も化粧してをり初鏡
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| 永井一朗 |
| 大江山眠る鬼ども酔ひつぶれ |
| 年を越す貧乏神に付き添はれ |
明日からは元の呼び名ぞ嫁が君
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| 永島董玉 |
| 猫舌の漢を笑ふ嫁が君 |
| 二日はや人には言へぬ二日酔 |
鳴龍になかれて参る女正月
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| 西 をさむ |
| 初みくじ恋は叶うと言われても |
| 生きている事の立派さ日向ぼこ |
使い捨てカイロに私されてます
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| 原田 曄 |
| 銀行のATMにマスクの列 |
| なやらひや金堂裏に鬼談笑 |
橙もてばばがお手玉してみせる
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| 彦阪義久 |
| 草食系男子を狙う雪女 |
| 寒卵その夜効き目を確かめる |
天狼がどれかも知らず五七五に
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| 久松久子 |
| 添作して芭蕉の句とや山笑ふ |
| メーク濃いクローン狸の梅田駅 |
到来の下ねた葱と客に出し
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| 日根野聖子 |
| タイムカードの音の眠たげ初仕事 |
| 初詣祈願項目仕分けして |
受け答へよそゆきとなり成人日
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| 藤岡蒼樹 |
| 藁屋根や犬猫同居の嫁ケ君 |
| 末裔の木綿衣捏ねる粟の餅 |
百枚の五通白筆の年賀状
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| 藤森荘吉 |
| 句にならぬこと苦にならぬ今年かな |
| 売初や大店小店肩並べ |
年新たため息なんかついちやだめ
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| 藤原セツ子 |
| 新玉や脳トレ家事を始めねば |
| 歌口づさみ介護の一日餅を切る |
朝食と漁るけんけん寛鴉
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| 二神重則 |
| 年明けて笑えぬ鬼の水事情 |
| 奈良の春金になるなり法隆寺 |
冬ごもりたずね来るのは鐘一人
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| 坊野留吉 |
| 鎌衣イタチ飼育してゐる山の神 |
| 雪雲やひむかの空を豊後落ち |
就活は日本海側寒気団
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| 前川敏夫 |
| 新婚にそよ風のごと隙間風 |
| 桜鍋食べすぎ蹴とばされたる胃 |
着ぶくれてどれもブランド品ばかり
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| 松尾軍治 |
| 元日やヒゲをあたりて夕食へ |
| 俳句はヤメロと出ており初みくじ |
ジッパーがあいているゾと出初式
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| 松田吉憲 |
| 着膨れし婦人生れる選者席 |
| 昼までの何と短き三ヶ日 |
客間には妻の悪友日脚伸ぶ
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| 丸山紘一 |
| 老い二人だんまりのまま屠蘇交はす |
| 初能会人生無常を謡ひをり |
春立つ日買い溜めマスク仕舞けり
|
| 三木蒼生 |
| 美女エスコートして成人の日の野獣 |
| 癌に顔つけられてをり温め酒 |
冬眠のくちなは錦飾りをり
|
| 三塚不二 |
| 電池切れ佳境に入りし初電話 |
| 千両や網を張れども盗まれる |
白菜の芯に越冬する奴め
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| 三橋一笑(三橋真砂子) |
| 全身耳に君を待つ冬木立 |
| 子を抱きてぐるりと回す春の風 |
かけつこはいつも二番春の坂
|
| 虫倉蝉音 |
| 甲羅干す亀に惚れられ残る鴨 |
| 本堂の屋根に失敬鳥交る |
亀鳴くを待ちて真鯉の大欠伸
|
| むつみ |
| 花衣すべてカードと人知らず |
| 春の闇赤外線はお見通し |
残雪を見せて儲けるバスツァー
|
| 村上美和 |
| 手袋をはづして祈りゐる女 |
| 手のひらの集つてくる暖炉かな |
裸木のもつれ合うたり離れたり
|
| 百千草 |
| 雑煮餅父は人生語るかな |
| 蛸壷も住めば都よ冬の月 |
曾孫の笑むまで待たう初写真
|
| 森岡香代子 |
| 春のうつ地球を回す更年期 |
| 気合入れペダルをふみこみ春の朝 |
大寒の風呂や耳までつかりいる
|
| 森 要 |
| 初夢は孫から貰うお年玉 |
| 新しき年の挨拶旧い顔 |
喜ぶか七十七の計かさね
|
| 八木 健 |
| 新インフルのワクチン余り春隣 |
| 御降や兄の着古し譲り受け |
分校のオルガンギイギイ春が来た
|
| 柳澤京子 |
| 鼻先に白のおしつこ寒雀 |
| 着ぶくれて飲料水は酒酒と |
春疾風渦巻く物体パンツ落つ
|
| 山内重昭 |
| 薬喰終へて十種のクスリ飲み |
| 枕絵に更けて埋み火かきおこし |
春の風邪こじれて長き嫁舅
|
| 山下正純 |
| 色白の差し歯間に合ふ笑ひ初め |
| 間に合つてよかつた差し歯初笑ひ |
心内こそにぞ新芽去年今年
|
| 山本あかね |
| 雪女郎観覧車より降りて来る |
| スピーチの順がすぐそこ海鼠噛む |
おくどさんまだ健在や避寒宿
|
| 山本けい子 |
| インフルや年玉貰ひそこねたる |
| 寒の灸念仏唱へゐる母へ |
何ごとも受ける覚悟の初化粧
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| 山本 賜 |
| 天満宮に遊びをり子雀ら |
| 四月馬鹿動物園にイソップ橋 |
野菜市バケツに黄水仙の束
|
| 横山喜三郎 |
| 聴けぬふり保身の術やちやんちやんこ |
| 願ひごと外れし絵馬や山笑ふ |
地球儀を回し見てをり大相撲
|
| 吉田恵子 |
| 異常気象三寒四温乱したる |
| 二八の二を睨みつつ帳簿つけ |
逆さ梅ゆらしていけの主の恋
|
| 渡辺さだを |
| ステッキが三つ目の影日脚伸ぶ |
| 吊されし己がコートの矍鑠と |
不景気の豆撒き鬼をめつたうち
|
| 渡邊美代子 |
| 駆け足で黒猫が行く霜の朝 |
| ぽつこりと馬穴の氷抜けにけり |
| 薄紅梅ふつくらと帯締めてみる |
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