| 青木冶敬 |
| 黒潮を飲み込む美味さ初かつお |
| 初かつおウツボのタタキぞ土佐の味 |
| 土佐の旅ゴルフに勝る初鰹かな |
青山桂一 |
| 幼には押すが怖かりラムネ瓶 |
| 破れ寺の育ち過ぎたる今年竹 |
| 更衣ポケット少なき服となり |
秋月裕子 |
| つつじ燃ゆ森は脹らみ萌えている |
| 疲れ足止めて青蔦つやつやと |
| 不断着は木綿に限る梅雨兆す |
麻生やよひ |
| 鯉のぼり痩せる肥るは風任せ |
| 江戸前といへども穴子尽しでは |
| 彼の海は今も剣呑鑑真忌 |
足立淑子 |
| ipadそんなに欲しくない月夜 |
| 流れ星カムフラージュが得意だな |
| 鳳仙花ふしぎな力持っている |
有冨洋二 |
| 井戸端の会議終わらず水遊び |
| キックオフ昼間にされよ夏痩せる |
| 水虫を踏みつラジオの体操や |
有吉堅二 |
| 葉隠れの術に長けたる青蛙 |
| 晩成をあきらめて食ぶ柏餅 |
| キミ緋鯉ワレは真鯉の恋のぼり |
安藤淑子 |
| 元気良き証の放屁風薫る |
| 枯葉マーク新緑の山へエコドライヴ |
| 耐用年数過ぎし媼も茶摘せり |
飯塚ひろし |
| 閻王に舌を抜かれて明易き |
| 弁当を開くと下がる毛虫かな |
| 図書室に人魚の置きし夏帽子 |
井口寿々子 |
| のつそりと来て喉ふくらます蟇 |
| 十薬の一輪ならば愛らしき |
| 囁きのみんな筒抜け青葉風 |
井口夏子 |
| 柿若葉たとえば年のセブンティーン |
| 筍の横綱大関関脇よ |
| 身の曇り丸ごと流し更衣 |
池田亮二 |
| 渡り鳥ビルの谷間の宙返り |
| 紅薔薇や美人ナースは注射下手 |
| 彼岸では美女待つというまだ行かず |
伊藤浩睦 |
| 糞害に憤慨しても愛鳥日 |
| 妻朝寝永久の眠りを期待して |
| 薔薇園に魔女と間男潜みをり |
稲沢進一 |
| 尺蠖の己が長さを測りかね |
| めまとひを払ひし人にめまとひが |
| この国は技術大国ミニトマト |
井野ひろみ |
| スコップに蚯蚓おどろき一踊り |
| 日長し正確なる腹時計 |
| 初給与知らせる電話春の宵 |
今城夏枝 |
| 御一家は太陽が好き鯉幟 |
| 合はせたる胸をはづすやたかむなは |
| すひかづら人の世に耳?てる |
越前春生 |
| 短夜のもてあましゐる余生かな |
| 転職の日銭いくばく花菖蒲 |
| 晩年の女友達更衣 |
奥脇弘久 |
| クレマチスぐうちよきぱーと蔵の街 |
| 梅雨寒し瑞穂の国の遠のきて |
| 不倶戴天普天間辺野古梅雨永し |
岡部一兆 |
| お遍路に手答えしかと新総裁 |
| 女医赴任床屋帰りの寄羽橋 |
| 山椒魚三度目ほつと永田町 |
笠 政人 |
| 結願の寺の門前鮎を焼く |
| 舶来の蚊帳吊草や鬼にやれ |
| 老公の楯妖艶に百合香る |
金澤 健 |
| 噴水や無理せぬやうに降りてくる |
| 熱帯夜寝ぐせのやうな髪流行る |
| 徹夜子の安けく眠る夏期講座 |
可知豊親 |
| 溝浚へ諭吉を浚ひ妬まるる |
| 物好きの矢車草を吹いてをる |
| 巌頭に下駄揃へあり造り滝 |
加藤澄子 |
| 風よ吹けみかんの花の香り乗せ |
| 緑陰やぼて茶の泡のすくはるる |
| 穂の吾にみななびきゐる麦の秋 |
加藤 賢 |
| 神さまの出来ごころかも額の花 |
| 眼の前の鵜に釣人の嘆くこと |
| 甚平に樟脳の香のなつかしき |
川島智子 |
| 青芝に犬と幼児四つん這ひ |
| 御器噛を悪と決め読む歎異抄 |
| お隣の水虫気にし足湯かな |
北村マコ |
| 子は遠くあんこたっぷり柏餅 |
| 山盛りの蚕豆剥かれ小山かな |
| ここが好きまことに旨し若葉風 |
久我正明 |
| 鯉のぼり上下に並び泳ぎをり |
| 鯉のぼり軒に下ろして皮たたむ |
| 鯉のぼりきつと過呼吸なりぬべし |
工藤泰子 |
| アイロンをかけて伸ばせる遅日かな |
| 下駄箱に百足虫潜んでゐたりけり |
| 箱庭にモアイのやうな石並べ |
倉方 稔 |
| 父の日やオールド貰ふ歳となり |
| 雪形の馬くだり来て名水に |
| 人恋ふることの辛さよすいかづら |
黒澤正行 |
| 女医去るも梅雨の牛舎の良き香かな |
| ころり逝く血ぶくれの蚊羨しめり |
| 憚らず庭で交みぬ青大将 |
黒田忠一 |
| 此処は何処雨後の荀此処は前 |
| 補植には補植の心地田を植える |
| 明け易の空明けるを待ちかねる |
酒井鹿洋 |
| なかんずく霞ケ関の大霞かな |
| 婚活の剪定条件次男坊 |
| 政治屋の二世三世雨後の竹の子 |
桜井宇久夫 |
| 大凧を揚げるつもりが引きずられ |
| 夏来るパソコンなんかなくたつて |
| 薔薇の香を盗む心地や鼻寄せて |
佐藤古城 |
| 鴉の子アホウと鳴けと教へられ |
| 皮剥ぐ如汗の肌着を脱がさるる |
| 而して闘牛ふぐり重々し |
佐藤義子 |
| 乾杯を何度もせがむ幼児よ |
| 最近の天気こそ移り気ばかり |
| やつと晴れて背伸びしてるよ花花葉 |
佐野萬里子 |
| 「動物愛護」どころではなし口蹄疫 |
| 口蹄疫「五月決着」吹つ飛ばす |
| 元外灘上海万博開幕す |
澤田蔦恵 |
| 夏草のどこ吹く風や草千里 |
| ベル押さず新緑の風訪問す |
| 走り梅雨角一つ目で降られたる |
柴田真一 |
| 下へ下森を屁下す青嵐 |
| 懐に入れたくなるよな黄金フジ |
| 兵なべて表六玉や葱坊主 |
清水呑舟 |
| 片隅の喫煙室の薄暑かな |
| 我が武骨父の反骨新茶汲む |
| 膝割つて語る友あり蚊遣香 |
首藤虎男 |
| 海外でめくじら立ててマグロ問う |
| 太鼓腹叩きなぜればドンパッパ |
| 捨てる紙拾う神あり七変化 |
壽命秀次 |
| 遠足に高崎観音乗つ取らる |
| ふらここや降りた美人の後に乗り |
| 喉ちんこごくごく動くラムネかな |
白井道義 |
| 碁敵は昔の上司聖五月 |
| 腹見せて不貞有腐たれるこいのぼり |
| 母の日の母の笑顔は玉手箱 |
杉村福郎 |
| 見渡せばお尻ばかりの汐干狩 |
| 録音の声にゲゲと仏法僧 |
| 母の日の妻には婆の日ともなり |
鈴木和枝 |
| 若者が集まつて昭和の手答えか |
| あんパンを横目でよく食べたものだ |
| すずめさん今ならゆつくり話せます |
鈴木 哲也 |
| 短夜や静かに寝る黒い猫 |
| 炎天や庭で遊ぶ小鳥かな |
| 見上げれば星空キラリ夏座敷 |
高田敏男 |
| 女優さん離婚話やあいの風 |
| 般若湯匂い染み着き竹夫人 |
| 出目金の愛敬ふるう眼科かな |
|
| 高田菲路 |
| 匿し酒饐えて卯の花腐しかな |
| 吾の他は皆太りたり更衣 |
| 霜降りもセルも知らずや更衣 |
高橋マキコ |
| 梅雨入りの兆しや夜風の重さとは |
| 初物の西瓜を提げて夫戻る |
| 枝豆の粒や前歯をはじかるる |
高橋 都 |
| 紫煙と別れ薫風を友とせむ |
| 沼に住む河童元気か卯の花腐し |
| 列離れ母手こずらす軽鴨の子も |
高橋素子 |
| 経本に収まり紙魚の死骸かな |
| 十才さば読み母の日の贈り物 |
| 筍に糠喜びをさせてゐる |
高松雄三 |
| 松山もいよいよじやわい梅雨の入り |
| てるてるのぼうずぞなもし山法師 |
| 梅雨晴にいつてこうわいぼつちやん湯 |
田中章子 |
| 床屋にはなれぬ髪切り虫かなし |
| ゆつくりとストローに別れシャボン玉 |
| 仏法僧こだまかへりにおののきぬ |
田中勇 |
| 新緑や福耳の孔の毛伸ぶる |
| 座の下を抜く竹の子や元気な子 |
| 柿若葉家々の間を貼り付ける |
種谷良二 |
| 赤青黄黴の織り成す三原色 |
| 跳ね上げず歩けぬ性や梅雨に入る |
| 沢蟹の空揚げ刺すや口の中 |
田村米生 |
| かなぶんぶんカウント八で起き上がり |
| 梅雨最中だから最中を食べるのだ |
| じやじや馬を乗り回すごとサーフィン |
飛田正勝 |
| 妻も居て子も孫もゐて春愁ふ |
| 十三に征服されし山笑ふ |
| 三日目もメトロ乗り降り花疲れ |
中岡久美子 |
| 湯上りの髪に潮風夏の宿 |
| 贈り物叶はず母の日の母え |
| 塀にしがみつくのが好きな白い薔薇 |
永井一朗 |
| 粽解く双子利き手を異にして |
| 更衣あしたは威儀を正さねば |
| 本家より競ふ分家の鯉のぼり |
采々 |
| 犇めいて色の増しゆく躑躅路?? |
| 初夏やブラウスの襟は前を向く |
| 目を細め雲と交信雨蛙 |
西をさむ |
| 勝負する女へ渡すあやめ草 |
| 芍薬の立てば歩めの夢心 |
| 日が好きで風に逆う矢車草 |
原田 曄 |
| 薄暑かなお相撲さんと乗り合はす |
| 犬の舌かくも長かり油照 |
| 日出づる国の天子の西瓜割り |
彦阪義久 |
| ワンルームマンション背負う蝸牛 |
| 空想もいや妄想もまた夏に入る |
| かたつむり見つめるリニア実験線 |
久松久子 |
| 献血も出来ぬ齢に藪蚊刺す |
| 流しさうめん上目づかひに啜りけり |
| 母の日や期待はせぬが淋しとも |
日根野聖子 |
| 過保護かつ過剰包装空豆は |
| 一粒を大事によそひ豆ご飯 |
| あめんぼう硬き水面を窪ませる |
広瀬雅幸 |
| 鯉幟天を向かぬが歯痒くて |
| ウシガエル外来種にも生存権 |
| 老眼をしばし忘れてサングラス |
藤岡蒼樹 |
| 打鉤の黒鯛や鳥肌立つ腕 |
| 紫陽花の前に止まりぬ縄電車 |
| 蟻の列国葬模する曳きゆけり |
藤森荘吉 |
| 新樹濃し散歩はいくらしてもただ |
| かたつむりとつてつけたるとこにゐる |
| 鰻重の印象派的賞味法 |
藤原セツ子 |
| 真緑の城山破裂寸前の |
| 花びらの一枚下駄に隠れゐる |
| うぬぼれの一言多し春の果 |
坊野留吉 |
| 夜の蝶蜜は男の懐に |
| 田植機に油注ぐハイヒール |
| お龍連れ滝に魅かれし龍馬かな |
前川敏夫 |
| 女つ気なくてめまとひ纏ひつく |
| 忘れゐしへそくりも出て更衣 |
| 人の肩借りて車内の春の夢 |
松尾軍治 |
| 目はギョロ目腹はメタボか初松魚 |
| 袋掛脚立ふるえる嫁の尻 |
| 俳句など何も浮ばぬ五月晴 |
松田吉憲 |
| 羅や見慣れし人を振り返る |
| 犇きて程よき距離や恋ボート |
| 大切にしまひすぎ黴たりしもの |
丸山紘一 |
| 夕餉にも萌のさばる不況かな |
| 老櫻に雁字搦めの旧家あり |
| 「鬱」入りて「鷹」落つ春の椿事かな |
三木蒼生 |
| 恋鳩といふストーカー小走りに |
| 口蹄疫嘆いてをれぬ牛蛙 |
| ツイッター志すかに燕の仔 |
三塚不二 |
| 落雷の一撃猫背反らしをり |
| 蟻の列切っても繋ぐ離れ業 |
| 横断の途中に轢死かたつむり |
三橋一笑 |
| 皆んな黒なり逆光の棚のバラ |
| クローバー飛機何百を送迎す |
| 未来詰め重い頭の葱坊主 |
谷むつみ |
| 装備買ひ息切れしたる夏の山 |
| 黒星や仕切り直しの名古屋場所 |
| ふんどしの緩み気になる木下闇 |
村上美和 |
| あいさつをする度沈む春日傘 |
| 夏近し坊っちゃん列車は窓を開け |
| 街薄暑群動き出す青信号 |
百千草 |
| 嬰児の乳吸ふ力麦の秋 |
| 帰りたい場所があります花蜜柑 |
| ふんわりとオムレツ返る梅雨の闇 |
森 要 |
| 野も山もみどりよりどり目にうつり |
| こぶし咲きつゝじサツキやはなみ月 |
| 紐つきで浮気ができぬ恋のぼり |
森岡香代子 |
| 雑草もともに伸びるや蕗畑 |
| かたつぶりさつぱり聞かぬ唱歌かな |
| ほどけきるかをりの海の白いバラ |
八木 健 |
| 更衣脱皮の心地してをりぬ |
| 草笛の草の苦さよ吹き損ね |
| 逃げ足の六本見せず油虫 |
柳澤京子 |
| 風薫るたらこ梅干にぎり飯 |
| 沢内村は天国村の青山河 |
| 無視されし夏の夕餉は吾も唖 |
山内重昭 |
| 泥足の猫追つめて梅雨の部屋 |
| 老年や匂へど空し夜の百合 |
| 雁風呂と決めて顎まで北の宿 |
山下正純 |
| 主なき抜け殻ひとつ夏帽子 |
| 明滅の命を論す蛍かな |
| 団円のつつじ千眼もておはす |
山本あかね |
| でで虫の近眼らしく角を寄せ |
| 羽抜鶏背筋伸ばしてやつて来る |
| 道草を楽しんでゐる雀の子 |
山本けい子 |
| 青空を泳ぎ一匹の真鯉かな |
| 否といふ程筍食べにけり |
| スポーツ紙に同名あるかも若葉風 |
山本 賜 |
| 撫でられて買はれなかつた金魚玉 |
| ナイターに四万四千の歓声 |
| 涼しさやきいろく匂ふ歯科医院 |
横山喜三郎 |
| 超ミニの脚・脚・脚や夏きたる |
| 乙女らの臍に辟易はたた神 |
| 闇こそが人寄せとなり蛍村 |
吉田恵子 |
| 梅の実は梅酢梅干梅ジュース |
| 新季語となりし水虫お前もか |
| 梅雨晴れ間石鎚登る白き龍 |
渡辺さだを |
| マネキンもおつぱい隠す若葉冷 |
| 閑古鳥呆けてテレビばかり見て |
| 羽拔鳥眉にも白髪でてきたか |
渡邊美代子 |
| 秘めごとの二つ三つあり石蕗の花 |
| 笋堀り足裏にやさしき合図あり |
| 一分を通しても女房治まらず |
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