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しなしなと陽炎を来て猫痩せる |
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虎杖を啣ふ美人と出つくはす |
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夜桜へ大人の課外授業かな |
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桜まつり4WDで来し女 |
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杉花粉いやいや象も鼻をふる |
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囀りのちゅう・はっぴいと始まる日 |
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灯をほそめお内裏さまの密語きく |
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魚偏に花をもらひて泣く |
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春は曙なあんてトースト焦がしてる |
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雛沈む見るべきほどの事見つと |
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雷神の妻が打つらし春の雷 |
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魚偏の魚見あたらぬ熱帯魚 |
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風立夏乳首つんつん少女像 |
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婚指輪をニャンといふ国熟マンゴ |
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羽抜鶏ひるまずたゆまず子を成せり |
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デビューしたくない孑孑でありにけり |
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蘭鋳やあなおそろしき横恋慕 |
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遊び下手の男と見てる山椒魚 |
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洗ひ髪ついでのいやいや振り返す |
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微笑みは返すものです鬼虎魚 |
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すつからかん振舞ひ過ぎし小判草 |
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ゆうれいを見たの見ないの暑気払ひ |
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溺れない振りはしんどい水中花 |
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青葉木菟きくから瞼うるむんです |
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仏法僧聞こう聴こうと肩が凝り |
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銭葵ふところ探りあふは嫌 |
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秋彼岸地獄谷じごくで茹でし玉子喰む |
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ふれないで下さいと売る桃の肌 |
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鳥になれずむしやくしやしてる葉鶏頭 |
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きぬかつぎわたしも小つぶ丸くつて |
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男爵の笑窪にてこずる女かな |
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正論はうさん臭しよけらつつき |
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道おしえ迷彩服はこめんです |
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あなたからぬけだすわたし胡桃割る |
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猿酒や寒山十得にんまりと |
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石鹸を洗う日もあり芋嵐 |
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蛇穴に入れぬ継子のしりぬぐひ |
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パバロッティ目指してるらし焼芋屋 |
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赤い鳥産んでごらんよ烏瓜 |
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狸汁喰ふた喰はぬの真顔かな |
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狐火を逸れて来たよなをんなかな |
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枯向日葵そんなに反省しなくても |
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新札二枚はなれたがらぬ垂り雪 |
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ぶんぶんと怒り疲れし冬の蜂 |
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セロリ噛む清正人蔘てふ不思議 |
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海底の愚痴をきくかに喰む海鼠 |
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先生と呼ばれ水洟すする夜 |
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縁切りの祈祷もありぬ竜の玉 |
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開戦日サンタ人形腰くねる |
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艶聞もそれまで雑炊吹きあがる |
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